電子レンジは、日々の食生活に欠かせない便利な調理家電です。
しかし、毎日使うものだからこそ「500Wや600Wで使った場合の電気代はいくらなのか」「1か月でどれくらいの負担になるのか」といった疑問を持つ方も少なくありません。
結論として、電子レンジ1回あたりの電気代はわずかですが、根本から電気代を削減するためには電力プランの見直しが最も効果的です。
本記事では、電子レンジの電気代の計算方法や具体的な節約術に加え、より本質的なコスト削減の方法までを解説します。
正しい知識を身につけ、家庭の電気代を賢く管理するために、ぜひ参考にしてみてください。。
電子レンジの電気代は1分あたり約0.5円から1円が目安

毎日のように使う電子レンジですが、その電気代が具体的にいくらかかるのか、気になる方もいるでしょう。
電子レンジの電気代は、機種の消費電力や使用時間、契約している電力会社の料金プランによって変動しますが、おおよその目安を知ることで、日々の節約意識も変わってきます。
ここでは、電子レンジの電気代について詳しく解説します。
【早見表】使用時間・ワット数ごとの電気代一覧
電子レンジを特定の時間使った場合に、電気代がいくらになるのかをワット数別にまとめました。
家庭の電子レンジのワット数と、普段よく使う加熱時間から、おおよその料金を確認してください。
| ワット数 / 使用時間 | 1分 | 3分 | 5分 | 10分 |
|---|---|---|---|---|
| 500W | 約0.26円 | 約0.78円 | 約1.30円 | 約2.58円 |
| 600W | 約0.31円 | 約0.93円 | 約1.55円 | 約3.10円 |
| 700W | 約0.36円 | 約1.08円 | 約1.81円 | 約3.62円 |
| 1000W | 約0.52円 | 約1.55円 | 約2.58円 | 約5.17円 |
※電力量料金単価は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価の31円/kWh(税込)で計算しています。
電気代の計算方法を3ステップで分かりやすく解説
自身の電子レンジの電気代をより正確に知りたい場合は、簡単な計算式で算出できます。
計算方法は、次の3ステップです。
- 消費電力(W)をキロワット(kW)に変換
- 使用時間(分)を時間(h)に変換
- 消費電力(kW)と使用時間(h)、電力量料金単価を掛け合わせる
電気料金はkW(キロワット)を基準に計算するため、消費電力(W)を1,000で割り、単位を変換します。
使用時間も「時間」の単位に変換する必要があるため、使用時間(分)を60で割りましょう。
最後に、消費電力(kW)と使用時間(h)、電力量料金を掛け合わせることで、電子レンジの電気代が算出できます。
たとえば、消費電力600Wの電子レンジを5分間使用した場合の電気代は、「0.6kW × (5/60)h × 31円/kWh」という計算式で、約1.55円となります。
1か月あたりの電気代はどれくらい?世帯人数別にシミュレーション
1回あたりの電気代はわずかでも、毎日の積み重ねで1か月にどれくらいになるのかは気になるところでしょう。
そこで、世帯人数ごとの一般的な使用時間を想定して、1か月の電気代をシミュレーションしました。
| 世帯人数 | 1か月の電気代 |
|---|---|
| 1人暮らし(1日あたり5分使用) | 約78円 |
| 2人暮らし(1日あたり8分使用) | 約124円 |
| 4人家族(1日あたり15分使用) | 約233円 |
※600Wの電子レンジを使用し、電力量料金単価31円/kWh(税込)で計算しています。
お弁当の温めや調理など、使い方によって電気代は変動しますが、電子レンジ単体での家計への影響は、比較的小さいといえるでしょう。
電子レンジの電気代は他の調理器具と比べて高い?安い?

電子レンジの電気代が判明したところで、ほかの調理器具と比べてコストパフォーマンスはどうか、疑問に思う方もいるでしょう。
ここでは、代表的な調理器具であるガスコンロやオーブントースターなどと比較して、電子レンジが経済的なのかを検証します。
それぞれの調理器具には得意なことと不得意なことがあるため、用途に応じて使い分けることが賢い節約につながります。
【用途別】ガスコンロとの電気代・ガス代比較
ガスコンロと電子レンジの光熱費は、調理する時間によってお得さが変わります。
結論として、野菜の下ごしらえや冷凍ご飯の解凍といった短時間の加熱であれば、電子レンジの方が光熱費を抑えられる傾向にあります。
一方で、カレーや煮物のように長時間の煮込みが必要な調理では、ガスコンロの方がコストを抑えられる場合が多い傾向です。
また、ガス代は都市ガスかプロパンガスかによって単価が大きく異なるため、家庭の契約状況にあわせて比較検討することが重要です。
オーブントースターや電気ケトルとの電気代比較
次の表は、電子レンジとオーブントースター、電気ケトルの電気代を比較したものです。
| 家電製品 | 消費電力(目安) | 使用時間(目安) | 1回あたりの電気代 |
|---|---|---|---|
| 電子レンジ | 600W | 5分 | 約1.55円 |
| オーブントースター | 1,000W | 3分 | 約1.55円 |
| 電気ケトル | 1,250W | 4分 | 約2.59円 |
※電力量料金単価31円/kWh(税込)で計算しています。
上記3つの家電は、短時間で高出力を必要とするため、瞬間的な消費電力が大きい傾向にあります。
しかし、1回の使用時間が短いことから、1回あたりの電気代は比較的安価です。
どの家電の電気代が最も安いかは、使用時間によって大きく変わるため、一概にはいえません。

【今日からできる】電子レンジの電気代を節約する5つの簡単な方法

電子レンジの電気代は、日々の少しの工夫で着実に節約できます。
高額な請求につながることは少ないですが、無駄な電力消費を抑えることで、家計全体の負担を軽くできます。
ここでは、誰でも今日からすぐに実践できる効果的な節約術を、次の5つのポイントに分けて紹介します。
- 庫内の汚れをこまめに掃除する
- 食品の置き方を工夫する
- まとめて加熱し温め直しの回数を減らす
- 待機電力をカットする
- 【買い替え検討者向け】省エネ性能の高い最新機種を選ぶ
それぞれの内容を詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
1. 庫内の汚れをこまめに掃除する
電子レンジの庫内に付着した食品の汚れは、マイクロ波を吸収します。
汚れがマイクロ波を吸収すると、温めたい食品に届くエネルギーが減り、加熱効率が低下する原因となります。
加熱効率が下がると、その分だけ余計に加熱時間が必要になり、無駄な電気代が発生します。
庫内を定期的に掃除して清潔に保つことは、衛生的であるのみでなく、節電にもつながる重要なポイントです。
この方法は、資源エネルギー庁が推奨する省エネ行動の一つでもあります。
2. 食品の置き方を工夫する
食品の置き方を少し工夫するのみで、加熱ムラをなくし、効率的に温められます。
マイクロ波は、庫内の壁に反射しながら食品に当たるため、中央よりも外側に置く方が熱が伝わりやすいです。
ターンテーブルがある機種の場合は、テーブルの外側に沿って置くとよいでしょう。
また、ご飯などを温める際は、中央をへこませてドーナツ状にすると、均一に熱が通りやすくなります。
加熱ムラがなくなれば、何度も温め直す必要がなくなり、結果として節約につながります。
詳しくは、使用している電子レンジの取扱説明書や、家電メーカーの公式サイトも参考にしてください。
3. まとめて加熱し温め直しの回数を減らす
複数の食品を温める場合、数回に分けて加熱するよりも、一度にまとめて加熱する方が効率的です。
電子レンジは起動時に最も多くの電力を消費するため、使用回数そのものを減らすことが節約の基本となります。
たとえば、家族の食事を時間差で温めるのではなく、できるだけ同じタイミングで温める、作り置きのおかずを活用して一度に調理を済ませる、といった工夫が考えられます。
日々のライフスタイルを少し見直すのみで、電子レンジの使用時間を短縮できるでしょう。
4. 待機電力をカットする
電子レンジは、使用していない間も時刻表示や設定の記憶のために、わずかな電力を消費しています。
この待機電力は、一つ一つの家電製品では小さなものですが、家庭全体で考えると決して無視できないコストになる可能性があります。
経済産業省の調査によると、一世帯あたりの年間消費電力量のうち、待機時消費電力量が占める割合は少なくありません。
もし長時間電子レンジを使わないのであれば、コンセントを抜いておく、あるいはスイッチ付きの電源タップを活用することで、無駄な電力消費を確実にカットできます。
5.【買い替え検討者向け】省エネ性能の高い最新機種を選ぶ
もし家庭の電子レンジを10年以上使用している場合は、買い替えを検討するのも一つの有効な節約方法です。
近年の家電製品は省エネ性能が大きく向上しており、10年前、20年前の製品と比較すると、同じ使い方でも消費電力が格段に抑えられています。
新しい電子レンジを選ぶ際は、カタログなどに記載されている「省エネ基準達成率」の数値をチェックするとよいでしょう。
この数値が高いほど、省エネ性能に優れた製品であることを示します。
初期費用はかかりますが、長期的に見れば毎月の電気代を削減できるため、買い替えも賢い選択といえます。
節約術を試しても電気代が高いと感じるなら電力会社のプランが原因かも

ここまで紹介した節約術は有効ですが、その効果には限界があります。
もし、日々の工夫を実践しても電気代全体が高いと感じるのであれば、その原因は電子レンジの使い方ではなく、契約している電力会社の料金プランそのものにある可能性があります。
根本的に電気代を安くしたいのであれば、電気の「単価」そのものを下げる、つまり電力会社を見直すことが最も効果的な手段といえるでしょう。
そもそも電気料金の単価は電力会社によって異なる
電気料金の単価は、どの電力会社と契約しても同じだと思っている方もいるかもしれません。
しかし、2016年の電力自由化以降、私たちは自身のライフスタイルにあった電力会社や料金プランを自由に選べるようになりました。
電力自由化とは、それまで地域ごとに決められた電力会社からしか電気を買えなかった状況が変わり、さまざまな事業者が電力の小売市場に参入できるようになった制度のことです。
これにより、各社が独自の料金プランを提供するようになり、同じ量の電気を使用しても、契約する電力会社によって1kWhあたりの電力量料金単価が違うため、支払う電気代に差が出る仕組みです。
新電力への切り替えで電気代の基本が安くなる仕組み
電力自由化によって参入した新しい電力会社のことを、一般的に「新電力」と呼びます。
新電力の多くは、自社の発電所を持たずに電気を調達したり、人件費や設備投資を抑えたりすることで、大手電力会社よりも割安な料金プランを提供しています。
電力会社の切り替えで、電気の品質が落ちたり、停電しやすくなったりしないかと不安に思う方もいるでしょう。
しかし、新電力に切り替えても、電気はこれまでと同じ大手電力会社の送配電網を通って届けられるため、電気の品質や安定供給は全く変わりません。
万が一、契約した新電力が倒産に追い込まれても、国が定める「最終保障供給」という仕組みにより、電気が止まることはないため、安心して利用できます。
【根本的な解決策】電気代を見直すならお得電力がおすすめ
「電力会社が多くて、どこを選べばよいかわからない」という方も多いでしょう。
そのような方には、シンプルでわかりやすく、確実に電気代が安くなる「お得電力」がおすすめです。
ここでは、お得電力の魅力について、次の4つのポイントから紹介します。
- 大手電力会社より確実に安くなるシンプルな料金プランが魅力
- 【独自シミュレーション】東京電力とお得電力の料金比較
- 面倒な工事は不要!Webで5分で切り替え手続きが完了
- 創業40年以上の実績を持つ運営会社だから安心
お得電力がなぜおすすめなのか、その理由を詳しく解説します。
大手電力会社より確実に安くなるシンプルな料金プランが魅力
お得電力の最大の魅力は、わかりやすい料金プランにあります。
各エリア大手電力会社が提供している標準的なプランの内容に準拠しつつ、それよりも確実に安くなる価格設定を実現しています。
新電力の中には、特定の時間帯だけ安くなるプランや、複雑な割引条件が付いているプランもありますが、お得電力は非常にシンプルです。
ライフスタイルを無理に変える必要なく、「切り替えるのみ」で毎月の電気代が安くなるため、誰でも手軽に節約効果を実感できるでしょう。
東京電力とお得電力の料金比較
実際にどれくらい安くなるのか、東京電力エリアの標準的なプラン(従量電灯B)で、モデルケース別に比較してみましょう。
| 東京電力(年間電気料金) | お得電力(年間電気料金) | 節約額 | |
|---|---|---|---|
| 1人世帯(30A、200kWh) | 89,079円 | 86,414円 | 年間 約2,665円 |
| 2~3人世帯(40A、350kWh) | 160,794円 | 155,983円 | 年間 約4,811円 |
| 4~6人世帯(50A、600kWh) | 286,008円 | 277,455円 | 年間 約8,553円 |
※料金はすべて税込み表記です。
※東京電力│従量電灯B
※東京お得電力
このように、同じ量の電気を使用しても、電力会社を切り替えるのみで年間を通じて着実に電気代を節約できる可能性があります。
面倒な工事は不要!Webで5分で切り替え手続きが完了
電力会社の切り替えと聞くと、「手続きが面倒そう」「工事に立ち会いが必要なのでは」といったイメージを持つ方もいるでしょう。
お得電力の場合、申し込みは手元に現在の電力会社の検針票を用意すれば、Webサイトから約5分で完了します。
スマートメーターという新しい電力量計が設置されていない家庭には、交換工事がおこなわれますが、原則無料で立ち会いも必要ありません。
現在の電力会社への解約連絡も不要で、手間なくスムーズに切り替えが可能です。
創業40年以上の実績を持つ運営会社だから安心
お得電力を運営する株式会社Qvouは、2025年時点で創業40年以上の歴史と実績を持つ企業です。
電力事業のみでなく、ミネラルウォーターの製造・販売や太陽光発電事業など、多角的に事業を展開しており、安定した経営基盤を築いています。
新電力の数が増える中で、会社の信頼性は非常に重要な選択基準となります。
長年の企業活動で培われた信頼と実績があるため、はじめて電力会社を切り替える方でも、安心してサービスを利用できるでしょう。
電子レンジの電気代に関するよくある質問

最後に、電子レンジの電気代に関して多くの方が抱く疑問点について、Q&A形式で回答します。
オーブン機能やグリル機能の電気代は高いですか?
電子レンジ機能と比較して、オーブン機能やグリル機能の電気代は高くなる傾向があります。
その理由は、加熱の仕組みの違いにあります。
電子レンジ機能がマイクロ波で食品の水分を振動させて加熱するのに対し、オーブンやグリル機能は、庫内に設置されたヒーターで高温の熱を発生させて食材を焼き上げることが特徴です。
一般的にヒーターは消費電力が大きく、設定温度になるまでの予熱や長時間の調理で電気を多く消費するため、電気代が高くなります。
待機電力は1か月でどれくらいかかりますか?
資源エネルギー庁の調査によると、家庭の全消費電力量のうち約5%を待機電力が占めているとされています。
2024年における、一人暮らしの平均電気代月額が6,756円、二人暮らし以上の平均が12,008円であることを踏まえると、1か月あたりの待機電力は次のように考えられるでしょう。
- 一人暮らし:約338円
- 二人暮らし以上:約600円
1か月の金額だけ見るとわずかに感じるかもしれませんが、年間で考えると無視できない金額となります。
年間の電気代を抑えるためには、待機電力にも目を向けて、削減していくことが大切です。
出典:家計調査 家計収支編 単身世帯
出典:家計調査 家計収支編 二人以上の世帯
まとめ

本記事では、電子レンジの電気代について、具体的な料金の計算方法から日々の生活で実践できる節約術、そして最も効果的なコスト削減策として電力会社の見直しまでを解説しました。
1回あたりの電気代は少額ですが、その根本にある電気料金の単価を見直すことが、家計全体の負担を軽減するうえで非常に重要です。
電気代の節約については、電力事業の知見を持つ当サイトの情報を参考に、自身にあった最適な方法を検討しましょう。
根本的な料金見直しの詳細については、公式サイトで確認するか、サービス名「お得電力」で検索してみてください。
<参考>
お得電力





