お風呂の温め直しは、日々の家計管理において非常に重要です。
しかし、毎月のガス代や電気代を気にして「追い焚きと入れ直しのどちらが本当に安いのか」「冬場はどうすべきか」と疑問を持つ方も少なくありません。
結論として、夏場など温度差が少ない場合は追い焚きが安く、冬場など水温が極端に低い場合は入れ直しがお得になるケースがあります。
本記事では、ガス給湯器やエコキュートといった設備ごとの違い、残り湯の衛生的なリスク、具体的な節約の工夫について解説します。
正しい知識を身につけることで、季節やライフスタイルに合わせた最も経済的な入浴方法がわかります。
お風呂の光熱費を抑えたい方は、ぜひ参考にしてください。
【結論】追い焚きと入れ直しで光熱費が安いのはどっち?

お風呂の追い焚きと入れ直しのどちらが安いのか、その答えは一律ではありません。
自宅の熱源がガスか電気か、現在の水温と設定温度の差がいくらあるかが判断の分かれ目になります。
【追い焚きと入れ直しの比較】
| 項目 | 追い焚き | 入れ直し(お湯はり) |
|---|---|---|
| ガス・電気代 | 温度差が少ないほど安い | 一定のコストがかかる |
| 水道代 | 0円 | 約40円から50円必要 |
| 衛生面 | 細菌が増殖しやすい | 常に清潔 |
| おすすめの場面 | 入浴の間隔が短いとき | 前日の冷めきった水のとき |
それぞれの詳細を解説します。
温度差で決まる!追い焚きと入れ直しの損益分岐点
追い焚きと入れ直しのどちらが安いかを左右する最大の要因は、元の水温と設定温度の差です。
一般的には温度差が小さいほど追い焚きが有利です。
たとえば、夏場や入浴から数時間しか経っていない場合、お湯の温度はそれほど下がっていません。
この状態から数度のみ温め直すのであれば、追い焚きに必要なエネルギーは少なくて済み、水道代がかからない分確実にお得です。
一方、冬場の冷え切った残り湯を沸かし直すためには、膨大なエネルギーを消費します。
給湯器の熱効率は80%〜90%程度であり、冷たい水を直接温めるよりも、給湯器内で効率よく作られたお湯を新しく張る方が、結果的に安くなる可能性があります。
自身の家庭におけるお湯の冷め具合を把握することが、節約の第一歩です。
【ガス給湯器】都市ガス・プロパンガスの料金比較
ガス給湯器を使用している世帯では、都市ガスかプロパンガスかによって節約のインパクトが大きく異なります。
都市ガスの場合は1回あたりのコスト差が小さいため、水道代の節約分を含めると追い焚きが安くなる傾向にあります。
しかし、単価の高いプロパンガスの場合は注意が必要です。
冬場のように水温が低い時期に、冷め切った水を追い焚きすると、ガス代のみで100円近くかかるケースもあります。
新しくお湯を張る際のガス代と比較したとき、水道代を考慮しても入れ直しの方が納得感のある金額に収まる可能性も十分に考えられるでしょう。
ガス料金は地域や契約会社によって異なるため、一概にどちらが正解とは言い切れません。
まずは契約しているガスの種類と、現在の基本料金や従量単価を事前に確認しておくことが、無駄な出費を防ぐために重要です。
【エコキュート】オール電化住宅の場合の電気代比較
オール電化住宅に欠かせないエコキュートでは、電気代の単価が安い時間帯をどう活用するかが重要です。
エコキュートの追い焚きは、貯湯タンク内の熱を利用して浴槽のお湯を温める仕組みです。
そのため、昼間の高い電気料金の時間帯に何度も追い焚きを繰り返すと、タンク内の熱が不足して沸き増しが発生し、結果的に電気代が高騰するリスクがあります。
深夜電力でお湯を沸かし直す方が、トータルでの電気代を抑えられる場合も少なくありません。
とくに市場連動型のプランを契約している場合は、市場価格が安くなる時間帯にお湯はりをおこなうことが最も効率的な節約術です。
電力市場の動きを味方につけることで、お風呂代という固定費をさらに賢く削減できます。
【季節別】冬場は追い焚きより入れ直しがお得になる理由

冬場は他の季節と異なり、水温と外気温の影響が顕著に現れるため、節約の考え方も変える必要があります。
【冬場の節約ポイント】
- 外気温による水温低下の影響
- 加熱効率とエネルギー消費量
- 地域別の光熱費負担の差
具体的に解説します。
外気温が低い冬は冷めきった残り湯に注意
冬場は浴槽の残り湯が水と同等、あるいはそれ以下にまで冷え切るため、追い焚きに膨大なエネルギーが必要です。
給湯器の熱効率の観点から考えると、冷たい水を一から温め直す追い焚きよりも、給湯器内で効率よく高温のお湯を作り、それを薄めて浴槽に張る入れ直しの方が、エネルギー消費を抑えられるケースがあります。
実際に外気温が0度近い朝などは、追い焚き完了までに時間がかかるのみでなく、ガス代や電気代が跳ね上がる要因です。
冬場に限り、冷めきった残り湯を無理に沸かすのではなく、新しいお湯に張り替えた方が、快適さと節約の両立につながる可能性があります。
北海道や東北など寒冷地でのコスト比較
冬場の外気温が極端に下がる地域においては、追い焚き推奨の一般論が当てはまらないケースが多々あります。
まずは、地域別の電気代平均月額をチェックしてみましょう。
| 地域 | 電気代平均月額(2025年度) |
|---|---|
| 北海道 | 13,584円 |
| 東北地方 | 16,380円 |
| 関東地方 | 12,716円 |
| 北陸地方 | 17,451円 |
| 東海地方 | 13,154円 |
| 近畿地方 | 12,284円 |
| 中国地方 | 14,787円 |
| 四国地方 | 14,192円 |
| 九州 | 11,762円 |
| 沖縄地方 | 12,534円 |
冬の寒さが厳しい北海道や東北、北陸は、ほかの地域に比べて電気代が高くなりやすいことがわかります。
寒冷地は水道水の温度も極端に低いため、追い焚きよりも給湯器の性能をフルに活かせる入れ直しの方が、トータルの光熱費を抑えられる傾向にあります。
自身が住んでいる地域の水温や、月々の平均的な電気代やガス代を基準にして、季節に応じた沸かし方を選択することが、確実な固定費削減への近道です。
【その他のお湯の温め方】足し湯・高温さし湯・風呂自動との違い

追い焚きや入れ直し以外にも、お湯を温める方法はいくつか存在します。
それぞれの特徴を知ることで、より自身に合った節約方法が見つかるでしょう。
【温め方の特徴比較】
| 方法 | 特徴 | 節約効果 |
|---|---|---|
| 足し湯 | 減った分のお湯を足す | ◯(温度差が少ないとき) |
| 高温さし湯 | 熱いお湯を少量足す | ◎(早く温まる) |
| 風呂自動 | 設定温度を自動維持 | ×(コストがかさむ) |
それぞれの詳細を解説します。
残り湯が温かいなら足し湯が最強の節約術
お湯が少し減っている、または少しぬるい程度であれば、新しくお湯を足す足し湯が、ガス代、電気代、水道代のトータルで最も安く済む可能性が高いです。
足し湯は追い焚きのように配管を通してお湯を循環させる必要がないため、熱のロスが少なく、短時間で適温に戻せます。
とくに家族が続けて入浴する際に、最後の方のみ少し温度を上げたい場面では、追い焚きボタンを押すよりも足し湯を活用する方が経済的です。
ただし、浴槽からお湯が溢れてしまうと水道代が無駄になるため、お湯の量を確認しながら適切な量を追加するようにしてください。
エコキュートなら高温さし湯を活用する
追い焚き機能がない物件や、エコキュートを利用している家庭では、高温さし湯が非常に効率的な温め直し方法です。
エコキュートの追い焚きはタンク内の熱を奪う仕組みですが、高温さし湯はタンク内の熱いお湯を直接浴槽に注ぐため、熱効率が非常に高く、早く温まります。
省エネ性能を最大限に引き出せるため、多くのメーカーでも、追い焚きより高温さし湯の利用をおすすめしています。
深夜電力で沸かしたお湯の熱をダイレクトに使用できる方法は、オール電化世帯にとって最も合理的な入浴スタイルの1つです。
風呂自動機能の保温コストに注意
風呂自動機能(自動保温機能)は、常に設定温度を保つため非常に便利ですが、知らぬ間にコストがかさむ要因になります。
この機能は、お湯の温度が下がると自動的に何度も追い焚きを繰り返す仕組みです。
家族の入浴間隔が30分以上空くような場合、ずっと自動保温をつけておくよりも、一旦切り、入る直前に再度追い焚きをする方が、無駄なエネルギー消費を抑えられます。
便利な機能であるため、使いっぱなしにするのではなく、必要なときのみ稼働させる意識を持つことで、月々の光熱費に目に見える差が出るでしょう。
2日目のお湯を追い焚きする際の衛生面のリスク

節約のために2日目の残り湯を追い焚きする場合、コスト以上に気をつけなければならないのは衛生面のリスクです。
一晩放置したお湯には、目に見えない細菌が繁殖している可能性があります。
【衛生面で気をつけるポイント】
- 残り湯の細菌増殖
- 配管の定期的な洗浄
それぞれの詳細を具体的に解説します。
一晩放置した残り湯は細菌が数千倍に増殖する
入浴後のお湯を一晩放置すると、細菌が数千倍に爆発的に増殖します。
その主な原因は、入浴時に溶け出した皮脂や汗がエサとなり、温度が下がる過程で細菌が繁殖しやすい環境になるためです。
とくに、健康被害を引き起こすレジオネラ菌などの温床になるリスクがあります。
小さな子どもや高齢者など、免疫力が低い家族がいる家庭では、感染症などの健康へのリスクに十分な注意が必要です。
節約効果はもちろん重要ですが、それ以上に家族の健康という安全面とのバランスを考慮し、2日目のお湯の使い回しは慎重に判断してください。
出典:お風呂の残り湯は使ってもよい? – 株式会社 衛生微生物研究センター
追い焚き配管の汚れによる悪臭や肌荒れに注意
追い焚き機能を頻繁に利用すると、配管内部に汚れが蓄積しやすくなり、お風呂の悪臭や肌荒れの原因になります。
とくに、多くのお風呂で採用されている強制循環式の給湯器は、浴槽の汚れたお湯を一度配管に吸い込んでから温め直して戻す仕組みです。
そのため、配管内部に湯垢や細菌が残りやすく、そこから雑菌が繁殖します。
これを防ぐためには、月に1回程度の頻度で、市販の洗浄剤を使用した配管の内部洗浄をおこなうことが不可欠です。
給湯器メーカーのおすすめする方法で定期的なケアをおこない、清潔で安心なバスタイムを保つようにしてください。
【実用編】お風呂のガス代や電気代を劇的に節約する工夫

追い焚きか入れ直しかの選択のみでなく、日々の小さな工夫の積み重ねがお風呂の光熱費を大きく左右します。
今日からすぐに実践できる節約方法を紹介します。
【節約ポイント】
- 入浴間隔の短縮とフタの活用
- 保温シートによる時間短縮
- 湯量と設定温度の見直し
それぞれの詳細を解説します。
家族で続けて入浴しフタで熱を逃がさない
最も効果的でシンプルな節約方法は、お湯が冷める前に家族全員が続けて入浴し、追い焚き回数をゼロにすることです。
家族の生活リズムが合わずに入浴間隔が空く場合は、入浴中以外は必ずお風呂のフタを閉めて、熱が逃げるのを防ぐ基本アクションを徹底してください。
お風呂のフタをこまめに閉めるのみでも、放熱を防ぎ、年間のガス代や電気代を確実に削減できます。
日々の習慣を見直し、熱を逃がさない工夫を意識してください。
100均グッズの保温シートで追い焚き時間を短縮
お湯の表面に浮かべるアルミ製の保温シートを使用することで、水温の低下を大幅に防げます。
保温シートは、100円ショップなどで手軽に購入可能です。
お風呂のフタと水面の間に存在する空気の層は、実はお湯の熱を奪う原因になります。
お湯に直接シートを浮かべてこの隙間をなくすことで、フタ単体で使用するよりも高い保温効果を発揮します。
数時間後の水温の降下を抑えられるため、次に追い焚きをする際の加熱時間が短縮され、コストの削減に直結します。
安価なグッズを上手に活用して、無理なく節約効果を高めてください。
湯量や設定温度を少し下げる効果
浴槽に張るお湯の量を少し減らしたり、設定温度を1度下げるのみでも、毎日の積み重ねで大きな節約になります。
たとえば、お湯の量を20リットル減らすのみでも、給湯器が沸かすべき水の総量が減るため、ガスや電気の消費量を抑えられます。
肩まで浸からなくても、半身浴などで十分体が温まる季節であれば、湯量を減らす工夫は非常に効果的です。
体調や季節に合わせて、無理のない範囲で設定を見直してみてください。
電気代を根本から下げるなら市場電力がおすすめ
お風呂の入り方など、小さな工夫のみでは日々の節約に限界を感じる方も多いと考えられます。
そこで、契約プランそのものを見直す根本的な解決策を提案します。
【市場電力の主な魅力】
- エリアプライスを活用した節約
- 創業40年以上のノウハウと信頼性
具体的にどのようなメリットがあるのか解説します。
電源料金の計算に用いられるエリアプライスを活用する節約術
一般的な電力プランは24時間単価が固定されていますが、市場連動型プランである市場電力は、時間帯によって電気の単価が変動する仕組みです。
太陽光発電が普及した現代では、昼間の単価が安くなりやすい傾向があります。
電源料金の計算に用いられるエリアプライス(市場価格)が最安値の0.01円/kWhになる可能性があるため、この時間帯を狙ってエコキュートの沸き増し(追い焚き)や新しいお湯はりをおこなうことで、夜間に高い単価で沸かすよりも圧倒的にコストを抑えられる可能性があります。
時間帯の評価軸を持ち込み、市場価格の動きを味方につけることが、プロならではの攻めの節約術です。
創業40年以上のノウハウが詰まった市場電力のメリット
日々のお風呂の入り方で家族と揉めたり、我慢を強いられたりするストレスから解放されるために、電気代の根本的な仕組みを変える市場電力への切り替えを考えてみてください。
運営元である当社(株式会社Qvou)は、2025年時点で創業40年の歴史を持ち、太陽光発電などのインフラ関連事業で長年の実績があるため、安心して契約できます。
市場電力の料金体系は、電力量料金に託送料金相当額、容量拠出金相当額、再生可能エネルギー発電促進賦課金が加わる透明性の高い構成です。
市場価格の変動により電気代は変わりますが、家電を使用するタイミングを工夫できる家庭にとっては非常にメリットが大きく、現代に合った賢い節約を実現できます。
お風呂の追い焚きと入れ直しに関するよくある質問

お風呂の節約に関して、水道代への影響や入浴剤の使い方など、細かな疑問を抱える方も多いと考えられます。
ここでは、追い焚きと入れ直しに関連するよくある質問に回答します。
【よくある質問】
- 水道代の差額
- 入浴剤の使用可否
- 一人暮らしでの最適解
- 残り湯の衛生的な期限
それぞれの詳細を解説します。
追い焚きと入れ直しで水道代はどれくらい違いますか?
追い焚きと入れ直しでは、1回あたり約40円から50円の水道代の違いが生じます。
水道代は自治体や使用量によって単価が異なります。
たとえば、一般的な浴槽の容量である約200リットルのお湯を新しく張り直した場合、上水道と下水道の料金を合わせると1回あたり約40円から50円のコストがかかるのが平均的です。
水道代のみを見れば間違いなく追い焚きがお得ですが、温め直すためのガス代や電気代と合算したトータルコストで比較検討することが重要です。
入浴剤を入れたお湯は追い焚きしても大丈夫ですか?
使用する入浴剤の種類によっては、給湯器の配管を傷めたり故障の原因になったりするため、追い焚きを控えるべきです。
透明なタイプの入浴剤であれば問題ないケースが大半ですが、特定の成分が含まれる場合は注意が必要です。
具体的には、塩分や硫黄を含む入浴剤は金属製の配管を腐食させるリスクがあります。
また、酸化チタンなどを含む濁り湯タイプは、成分が研磨剤のように働いて配管内を傷つけたり、フィルターを詰まらせたりする恐れがあります。
好みの入浴剤を使用したい場合は、パッケージの裏面を確認し、追い焚き機能に関する注意事項を事前に確認しておくと安心です。
一人暮らしの場合追い焚きと入れ直しのどちらが安くなりますか?
一人暮らしで翌日も同じお湯に浸かる場合は、一般的に追い焚きの方がトータルコストが安くなる傾向にあります。
一人暮らしの場合はお湯の汚れが比較的少なく、水道代を節約できるメリットが大きいためです。
単身世帯の1か月の水道代は平均して2,000円程度かかっており、毎回の入れ直しをやめることで目に見える節約効果が期待できます。
ただし、一人暮らし用の賃貸物件などは浴槽の保温性が低いケースが少なくありません。
冬場に水温が極端に下がった場合は、追い焚きに時間がかかり光熱費が高くつくため、足し湯や入れ直しを臨機応変に選択することをおすすめします。
※出典:家計調査 家計収支編 単身世帯
残り湯の追い焚きは何日目までなら衛生的に問題ないですか?
衛生的な観点から、残り湯を追い焚きして使い回すのは2日目(翌日)までを限界とするのが安全です。
入浴直後はそれほど多くないお湯の中の細菌ですが、一晩放置すると数千倍に増殖することがわかっています。
3日目以降になると、レジオネラ菌などの雑菌がさらに爆発的に繁殖するだけでなく、お湯のニオイや濁りも強烈になります。
節約のために水道代や光熱費を抑えたい気持ちがあっても、家族や自身の健康を害しては元も子もありません。
2日目まで利用したお湯は必ず捨てて、3日目は絶対にお湯を入れ直すようにしてください。
出典:お風呂の残り湯は使ってもよい? – 株式会社 衛生微生物研究センター
まとめ

本記事では、お風呂の追い焚きと入れ直しのコスト比較や季節ごとの適切な温め方について解説しました。
結論として、温度差の少ない夏場は追い焚きが有利ですが、冷え切った冬場は入れ直しを選ぶことでエネルギー消費を抑えられます。
また、衛生面を考慮してお湯の使い回しは翌日までが基本です。
光熱費を根本から下げるためには、時間帯の単価変動を活かせる市場電力への切り替えが効果的です。
昼間の安い時間帯を活用すれば、日々の節約効果をさらに高められます。
自身の状況に合うと感じた方は、ぜひ公式サイトで詳細を確認してください。
<参考>





