東京電力の料金プラン見直し方法は？おすすめの新電力も診断

東京電力は、関東エリアで多くの方が利用する電力会社です。

しかし、毎月の電気代の請求額を見て、「自身の料金プランは本当に合っているのか」「もっとお得な選択肢があるのではないか」と感じる方も少なくありません。

結論から述べると、多くの場合、東京電力内でプランを見直すよりも、新電力へ切り替える方が簡単かつ確実な節約につながります。

本記事では、東京電力の主要なプランと、おすすめの新電力プランを網羅的に解説します。

電気代を少しでも抑えたい方、プラン選びで迷っている方は、ぜひ今後の参考にしてみてください。

【結論】東京電力のプラン見直しで見るべきポイントは3つ

東京電力の料金プランは数が多く、複雑に感じる方もいるでしょう。

しかし、自身に合ったプランを見つけるために確認すべきポイントは、実はそれほど多くありません。

自身に合ったプランを見つけるために確認すべきポイントは、次の3つです。

• 料金体系が自身の使い方に合っているか
• ライフスタイルの変化に対応できているか
• 大手電力よりお得な新電力も選択肢に入っているか

ここからは、各ポイントについて詳しく解説します。

料金体系が自身の使い方に合っているか

最適なプランを選ぶ第一歩は、自身の電気の使い方と料金体系が合っているかを確認することです。

電気料金は、主に毎月定額の「基本料金」と、使用した分のみかかる「電力量料金」で構成されています。

【図解】電気料金は4つの要素で決まる

基本料金

毎月定額

+

電力量料金

使った分だけ

+

再エネ賦課金

全国一律

+

燃料費調整額

毎月変動

= 月々の電気料金

プランによっては、時間帯にかかわらず電力量料金の単価が一定の場合や、夜間の単価が安く設定されている場合があります。

たとえば、日中は外出が多く夜間に電気をよく使用する方と、在宅勤務で昼夜問わず電気を使用する方とでは、適した料金体系が異なります。

そのため、まずは自身の生活パターンを把握するところから始めてみましょう。

ライフスタイルの変化に対応できているか

自身のライフスタイルの変化も、プランを見直すうえで重要なポイントです。

電気の使用量は、一人暮らしや二人暮らし、ファミリー世帯などの世帯人数の変化によって大きく変動します。

また、子どもの成長や独立、働き方の変化による在宅時間の増減なども、電気代に直接影響を与える要因です。

総務省統計局の家計調査によると、2024年の二人以上世帯の月平均電気代は約12,008円であるのに対し、一人暮らしの場合は約6,756円と、世帯構成で大きな差があります。

当初選んだプランが現在の生活に合っていない可能性もあるため、定期的に自身の状況とプラン内容を照らし合わせることが大切です。

大手電力よりお得な新電力も選択肢に入っているか

現在、東京電力のプランのみを検討している方もいるかもしれませんが、よりお得な選択肢として新電力の存在も重要です。

2016年の電力自由化によって、多くの事業者が電力販売に参入し、消費者は自由に電力会社を選べるようになりました。

資源エネルギー庁が公開している「登録小売電気事業者一覧」によると、2025年8月時点で計780社の事業者が登録されています。

競争の活性化によって、新電力は東京電力のような大手電力会社よりも割安な料金設定をしている場合が多くあります。

新電力は大手電力の送配電網を利用して電気を供給しており、大規模な設備投資が抑えられ、その分を料金に還元できる仕組みなためです。

今の電気代を少しでも安くしたいと考えるなら、新電力は非常に有力な選択肢といえるでしょう。

まずは基本から！東京電力の主要な料金プラン一覧

プランを見直すにあたり、まずは現在東京電力が提供している主要なプランを知ることが基本となります。

ここでは、多くの方が契約しているプランの内容と、選ぶ上で知っておきたい注意点を解説します。

• 多くの家庭が契約している東京電力のプラン
• プラン選びで注意すべき燃料費調整額の仕組み
• 結局どっちがお得？「スタンダードS」と「従量電灯B」の違いを比較
• 【一覧表】ライフスタイル別・東京電力のおすすめプラン

それぞれの内容を具体的に解説します。

多くの家庭が契約している東京電力のプラン

東京電力エナジーパートナーには、さまざまなライフスタイルに対応する料金プランが用意されています。

最も標準的なプランは、基本料金や電力量料金が固定で決まっている「スタンダードS」です。

一人暮らしからファミリーまで、幅広い世帯に対応するプランとなります。

また、電力自由化以前からの契約を継続している方に多いプランが「従量電灯B」です。

このほか、オール電化住宅にお住まい方向けの「スマートライフプラン」や、夜間の電気使用量が多い家庭に適した「夜トクプラン」など、特定の使い方でお得になるプランも存在します。

プラン選びで注意すべき燃料費調整額の仕組み

電気料金プランを選ぶ際には、「燃料費調整額」の仕組みを理解しておくことが重要です。

燃料費調整額とは、発電に必要な燃料の価格変動を電気料金に反映させるための金額で、毎月変動します。

ここで注意したいのは、「スタンダードS」のような自由料金プランにはこの調整額の上限がない一方、「従量電灯B」のような規制料金プランには上限が設けられている点です。

そのため、世界的な燃料価格が高騰した場合には、上限のない「スタンダードS」の方が「従量電灯B」よりも結果的に料金が高くなる可能性があります。

結局どっちがお得？「スタンダードS」と「従量電灯B」の違いを比較

「スタンダードS」と「従量電灯B」のどちらがお得なのかについては、状況によって異なります。

両者の最も大きな違いは、先述した「燃料費調整額の上限の有無」です。

比較項目	スタンダードS	従量電灯B
位置づけ	現在の標準プラン	従来からのプラン
燃料費調整額	上限なし	上限あり
新規契約	可能	電話から可能
特徴	燃料価格高騰時に料金が大きく上がるリスクがある	燃料価格高騰時も料金上昇が一定範囲に抑えられる

燃料費の価格が安定している時期であれば、両者の電気料金に大差はありません。

しかし、価格高騰のリスクを避けたい場合は、従量電灯Bへの申し込みが向いています

【一覧表】ライフスタイル別・東京電力のおすすめプラン

これまで解説した東京電力の主要なプランについて、どのような方に合っているかを一覧表にまとめました。

自身の状況と照らし合わせながら、プラン選びの参考にしてください。

プラン名	こんな方におすすめ	主な特徴
スタンダードS/L	一人暮らしからファミリーまで、幅広い方	時間帯を気にせず使用できる標準的なプラン
従量電灯B/C	従来からの契約を継続している方	電力自由化以前からの基本的なプラン
プレミアムS/L	電気の使用量がとくに多い家庭（5人以上）	使えば使うほど単価が割安になる段階料金
夜トクプラン	夜間（23時〜翌7時）に電気を多く使う方	夜間の電力量料金単価が割安になる
スマートライフプラン	エコキュートを設置しているオール電化住宅の方	夜間（深夜1時〜翌朝6時）の単価が大幅に割安になる

電気代を安くするなら新電力がおすすめな3つの理由

東京電力のプラン内容を把握したうえで、次に検討したいのは新電力への切り替えです。

なぜなら、電気代をシンプルかつ効果的に安くしたい場合、新電力が非常に有力な選択肢となるからです。

その主な理由は、次の3点です。

• 大手電力より割安な料金設定が魅力
• 電気代に応じて特典がもらえる独自のサービス
• 面倒な手続き不要で簡単に切り替え可能

ここからは、それぞれの理由について詳しく解説します。

大手電力より割安な料金設定が魅力

新電力がおすすめな最大の理由は、割安な料金設定にあります。

新電力は、自社で発電所や送配電網などの大規模な設備を持つ必要がありません。

【図解】新電力が安さを実現できる仕組み

発電所

電気をつくる

新電力

電気を販売（小売）

大手電力

送配電網を貸す

消費者

電気を使う

大手電力会社の送配電網を借りて電気を供給するため、設備投資や維持にかかるコストを大幅に抑えることが可能です。

その結果、削減できたコストを電気料金に還元し、大手電力会社よりも安い価格でのサービス提供を実現しています。

多くの場合、東京電力の料金プランを基準として、それよりも数%安くなるような料金設定がされています。

電気代に応じて特典がもらえる独自のサービス

新電力各社は、料金の安さに加えて、独自の魅力的な特典を提供している点も特徴です。

多くの事業者が競争する中で、自社を選んでもらうための工夫といえるでしょう。

たとえば、ガスやインターネット回線とのセット契約で適用される割引、毎月の電気代に応じたポイント還元、特定の商品のプレゼントなど、その内容は多岐にわたります。

電気は生活に不可欠なインフラですが、このような付加価値によって、ただ電気代を支払うだけではなく、プラスアルファのメリットを得られます。

面倒な手続き不要で簡単に切り替え可能

電力会社の切り替えと聞くと、手続きが面倒なのではないかと心配になる方もいるでしょう。

しかし、新電力への切り替え手続きは非常に簡単です。

ほとんどの場合、インターネット上の申し込みフォームに必要事項を入力するだけで完結します。

切り替えに伴う工事の立ち会いや、現在契約している電力会社への解約連絡も原則として不要です。

新電力側が必要な手続きを代行するため、手間をかけずに、よりお得な電力会社へスムーズに移行できます。

東京電力エリアでおすすめの新電力プラン3選

新電力には多くの選択肢がありますが、ここではとくにおすすめの3つのプランを紹介します。

それぞれの特徴が異なるため、自身の価値観やライフスタイルに合ったプランが見つかるでしょう。

• お得電力：今のプランのまま電気代のみを安くしたい方に
• 市場電力：電気の使い方を工夫して、もっとお得を追求したい方に
• のむシリカ電力：電気代に応じてお得な特典が欲しい方に

各プランの魅力を、一つずつ解説していきます。

①お得電力：今のプランのまま電気代のみを安くしたい方に

「お得電力」は、現在契約中の東京電力のプラン内容はそのままに、電気料金のみが安くなるという、非常にシンプルでわかりやすいサービスです。

料金体系が変わる心配や、生活スタイルを合わせる必要もありません。

「複雑なプランの比較検討は苦手」「確実に、そして手軽に電気代を節約したい」と考えている方に最適な選択肢といえるでしょう。

公式サイトでも「東京電力の対象プランを利用中の方はすべてのプランで安くなる！」と明示されており、多くの方にとってメリットのあるプランです。

②市場電力：電気の使い方を工夫して、もっとお得を追求したい方に

「市場電力」は、電気の料金単価が市場価格に連動して30分ごとに変動する「市場連動型」のプランです。

電気の単価は、一般的に電力需要が少ない時間帯に安くなる傾向があります。

そのため、在宅勤務の方や、自身の裁量で電気を使う時間を調整できる方におすすめです。

たとえば、洗濯乾燥機や食洗機など電力消費の大きい家電を、太陽光発電量が増えて単価が安くなりやすい日中に使用することで、電気代を抑えられます。

少しの工夫で電気代を大幅に削減できる可能性があるため、積極的に節約に取り組みたい方に向いています。

③のむシリカ電力：電気代に応じてお得な特典が欲しい方に

「のむシリカ電力」は、お得な電気料金に加えて、ユニークな特典が付いたプランです。

大手電力会社よりも安い料金設定でありながら、年間の電気料金に応じて、美容や健康分野で注目されている霧島天然水「のむシリカ」がプレゼントされます。

さらに、初回契約時には「のむシリカ」1箱が無条件でもらえるため、切り替えてすぐにメリットを実感できるのも魅力です。

電気代の節約だけでなく、プラスアルファの嬉しい特典を求める方に適しています。

【とくに推奨】お得電力なら今のプランのまま電気代が安くなる

紹介した3つの新電力の中でも、とくに多くの方におすすめできる新電力が「お得電力」です。

その理由は、誰にとってもわかりやすく、確実にメリットを実感しやすいサービス設計にあります。

ここでは、お得電力の魅力をさらに詳しく掘り下げていきます。

• 「お得電力」が多くの方におすすめな理由
• 具体的な料金シミュレーションと節約額
• 運営会社の信頼性も高く安心して契約できる

「お得電力」が多くの方におすすめな理由

「お得電力」がとくに推奨される理由は、その圧倒的なわかりやすさにあります。

電力会社の見直しをするに当たって、「現在の生活スタイルを変えることなく、電気代のみを削減したい」と考える方も多いでしょう。

お得電力は、まさにそのニーズに応えるサービスです。

市場価格の変動リスクや、複雑な時間帯別料金などを気にする必要がなく、「今のプランより安くなる」という確実なメリットを提供します。

具体的な料金目安と節約額

お得電力に切り替えることで、実際にどれくらいの電気代が節約できるのか、具体的なシミュレーション額を見てみましょう。

たとえば、東京電力で契約中の一人暮らし世帯（従量電灯B 30A・月間使用量200kWh）の場合、お得電力に切り替えることで年間約2,665円の節約が見込めます。

さらに、4人から6人のファミリー世帯（従量電灯B 50A・月間使用量600kWh）では、年間の節約額は約8,553円にもなります。

このように、一人暮らしからファミリーまで、幅広い世帯で着実に電気代を削減できることがわかります。

運営会社の信頼性も高く安心して契約できる

お得電力を運営するのは、株式会社Qvouという企業です。

同社は2025年時点で創業から40年と長い歴史を持つ総合企業であり、電力事業のみならず、全国で1,400件以上の施工実績を持つ太陽光発電事業や、天然水「のむシリカ」の販売などもおこなっています。

多様な事業で培われた安定した経営基盤があるため、安心して長く契約を続けられる電力会社といえるでしょう。

新電力への切り替えに関する不安や疑問を解消

「新電力のメリットはわかったけれど、やはり切り替えには不安が残る」という方もいるかもしれません。

ここでは、多くの方が抱きがちな新電力に関する3つの不安や疑問に回答します。

• 電気の品質は変わらず停電のリスクもない
• 切り替え手続きは最短5分で非常に簡単
• 万が一倒産しても電気は止まらない仕組み

電気の品質は変わらず停電のリスクもない

「新電力に切り替えると、停電しやすくなるのではないか」という心配は、全く必要ありません。

電力会社を切り替えても、家庭に電気を届けるための送配電網は、これまでと同じ地域の電力会社（東京電力パワーグリッド）のものを使用します。

【図解】電気の通り道はひとつ！だから品質は変わらない

東京電力

お得電力

市場電力 etc…

地域の送配電網（道はひとつ）

つまり、電気の通り道は変わらないため、契約先が変わることで電気の品質が落ちたり、停電のリスクが高まったりすることはありません。

どの電力会社と契約しても、供給の安定性は同じであるため、安心して利用できます。

切り替え手続きは最短5分で非常に簡単

電力会社の切り替え手続きは、非常に簡単です。

たとえばお得電力の場合、公式サイトの申し込みフォームに必要事項を入力するのみで、最短5分で手続きが完了します。

申し込み後の面倒な手続きも原則としてありません。

現在契約している東京電力への解約連絡は不要で、切り替えに伴う工事の立ち会いも必要ない場合が大半です。

手間なくスムーズに切り替えられる点も、新電力の大きなメリットです。

万が一倒産しても電気は止まらない仕組み

新電力を検討するうえで、「もし契約した会社が倒産したら、電気が止まってしまうのでは？」という点が最も大きな不安かもしれません。

しかし、この場合もセーフティーネットが用意されているため、心配は無用です。

万が一、契約先の電力会社が事業を撤退・倒産しても、「最終保障供給」という国の制度によって、地域の電力会社（東京電力）が一時的に電気の供給を継続します。

電気が止まることはないため、その期間にあらためて新しい契約先を探せば問題ありません。

東京電力のプランに関するQ＆A

ここでは、東京電力のプランや新電力への切り替えに関して、よく寄せられる質問に回答します。

切り替えに工事や費用はかかりますか？

電力会社の切り替えに際して、原則として特別な工事や費用は発生しません。

家庭の電気メーターが、遠隔で検針できる「スマートメーター」になっていない場合のみ交換工事がおこなわれますが、工事費用は原則無料です。

「お得電力」では、契約時の初期費用や手数料はかかりません。

ただし、契約後の解約時には、事務手数料として3,000円（税抜）が必要となる点は留意しておきましょう。

マンションや賃貸でも切り替えは可能ですか？

マンションやアパートなど賃貸住宅にお住まいの場合でも、電力会社の切り替えは可能です。

ただし、それは各戸が個別に電力会社と契約している場合に限られます。

建物全体で電力会社と一括契約を結んでいる「高圧一括受電」の物件の場合は、個人で切り替えることはできません。

自身の住まいがどちらの契約形態かわからない場合は、毎月の検針票が個別に届いているかを確認するか、建物の管理会社や大家さんに問い合わせてみるとよいでしょう。

申し込みに必要なものは何ですか？

新しい電力会社へ申し込む際には、現在契約している電力会社から送られてくる「電気ご使用量のお知らせ（検針票）」を手元に用意しましょう。

申し込みフォームの入力には、検針票に記載されている「お客様番号」と「供給地点特定番号」の2つの情報が必要不可欠です。

上記の情報をあらかじめ用意しておけば、スムーズに手続きを進められます。

まとめ

この記事では、東京電力の主要な料金プランと、よりお得な選択肢となる新電力について解説しました。

電気代を見直すにあたって、複雑なプラン比較に時間をかけたくないと考えている方は多いものです。

その場合、現在のプラン内容のまま料金が安くなる「お得電力」のような新電力へ切り替えれば、シンプルかつ効果的に電気代を節約できます。

電気プランの見直しは、家計の固定費を削減するうえで非常に重要となります。

本記事で解説した、運営会社の信頼性やサービス内容に関する情報を参考に、自身のライフスタイルに最適な判断をしてみてください。

＜参考＞
お得電力
市場電力
のむシリカ電力