電気代を安くする方法は？無理なくできる節約術と新電力の選び方を解説

毎月の電気代の請求書を見て、ため息をついている方もいるかもしれません。

電気代を安くする方法として、日々の節約術や電力会社の切り替えが挙げられますが、何から手をつけるべきかわからず不安を感じている方も多いでしょう。

電気代を最も効果的に安くする方法は電力会社の切り替えであり、その手続きは想像以上に簡単で、安全性も確保されています。

本記事では、日々の簡単な節約方法から、電力会社を切り替える際の不安を解消するポイント、そして自身のライフスタイルに合った新電力の選び方までを詳しく解説します。

【結論】電気代を安くするなら電力会社の見直しが最も効果的

電気代を効果的に安くする方法には、日々の節約と、契約そのものを見直す根本的なアプローチがあります。

中でも最も効果が期待できる方法が、電力会社の切り替えです。

なぜ契約の見直しが重要なのか、理由と具体的なメリットについて詳しく解説します。

なぜ日々の節約だけでは不十分なの？

日々の節約術だけでは、電気代を大幅に下げるためには限界があります。

なぜなら、家庭の電気代において、エアコンが30%以上を占めることもあるため、個別の家電の節電効果は限定的になりがちです。

また、電気料金には毎月固定でかかる基本料金が含まれており、日々の努力では削減できません。

エアコンの設定温度を気にする、待機電力をこまめに切るといった節約方法は大切ですが、毎日の継続はときにストレスになる場合もあります。

そのため、根本的な解決策として契約自体を見直すことが、電気代削減の大きな鍵となります。

参照：経済産業省　省エネポータルサイト「家庭でできる省エネ 家電製品別の電力消費割合を知ろう！」

電力会社の切り替えで年間数万円安くなる可能性あり

電力会社を切り替えることで、年間の電気代を数万円単位で削減できる可能性があります。

2016年の電力自由化以降に参入した新電力と呼ばれる会社は、自前の発電所や送電網を持たず、運営コストを抑えられるため、大手電力会社よりも安い料金プランを提供できるケースが多くあります。

たとえば「お得電力」では、東京電力の一般的なプランから切り替えた場合、6人家族で年間約8,553円もの電気代削減が見込めます。

契約先を変えるだけで大きなメリットを得られるため、電力会社の切り替えは、非常に効果的な節約方法といえるでしょう。

契約を見直すだけで無理なく節約が続く

電力会社の契約見直しは、一度手続きを済ませるだけで節約効果が継続する、非常に効率的な方法です。

夏の暑い日にエアコンを我慢したり、冬の寒い日に暖房を控えたりといった、日々の無理な節約から解放されます。

生活の快適さを損なうことなく、自動的に電気代を抑えられる点が大きな魅力といえるでしょう。

毎月の請求書を見るたびに「もっと節約しなければ」と感じていたストレスが、契約を見直すことで「安くなってよかった」という安心感に変わります。

手間をかけずに継続的なメリットを得られるため、忙しい方にもおすすめの節約方法です。

【実は簡単】電力会社の切り替えは不安不要！3つの安心ポイントを解説

「電力会社の切り替えは手続きが面倒そう」「電気の質が落ちたり、停電しやすくなったりしないか」など、不安を感じる方もいるでしょう。

しかし、心配は無用です。本章では電力会社の切り替えを安心しておこなえる3つのポイントを解説します。

①電気の品質は今まで通りで停電リスクも不変

新電力に切り替えても、電気の品質や安定性はこれまでと一切変わりません。

なぜなら、どの電力会社と契約しても、電気はこれまでと同じ各地域の大手電力会社の送電線や配電線といった送配電網を使用して家庭に届けられるからです。

つまり、電気の通り道自体は同じであるため、契約先を変更しても停電が起こりやすくなる可能性は低いでしょう。

電力供給の安全性は変わらないため、多くの方が抱える不安を解消する重要なポイントといえるでしょう。

②手続きは最短5分で完了し工事や連絡も原則不要

電力会社の切り替え手続きは、驚くほど簡単で、時間もかかりません。

たとえば「お得電力」の場合、スマートフォンやパソコンから公式サイトにアクセスし、申し込みフォームに必要事項を入力するだけで、最短5分で手続きが完了します。

現在契約している電力会社への解約連絡も、新しい電力会社が代行するため、自身で何かする必要は一切ありません。

また、切り替えに伴う特別な工事や家庭の電気機器を交換する必要もないため、費用や手間を心配せず、気軽に申し込めます。

③万が一の時も安心のセーフティネット

契約した新電力会社が事業撤退や倒産をした場合でも、すぐに電気が止まることはありません。

日本では、利用者を保護するためのセーフティネットとして最終保障供給の仕組みが国により定められています。

万が一電力の供給が停止した場合、住まいの地域の大手電力会社、たとえば東京電力や関西電力などが、一時的に電力の供給を肩代わりします。

そのため、いきなり電気が使えなくなる事態は避けられる仕組みです。

このセーフティネットの存在が、安心して新電力を選べる大きな理由の一つです。

新電力の選び方が重要！自身に合うプランを見つける3つの視点

多くの新電力の中から、自身にぴったりの一社を見つけるためには、選び方の視点を持つことが大切です。

本章では、自身のライフスタイルや価値観に合ったプランを見つけるための3つの視点を紹介します。

視点①手軽さと分かりやすさで選ぶ

複雑な料金プランは苦手、とにかく簡単に、そして確実に安くしたいと考える方は、手軽さと分かりやすさの視点を重視するとよいでしょう。

世の中には多様な料金プランがありますが、中には特定の時間帯だけ安くなるなど、条件が複雑なものも存在します。

複雑なプランは、生活スタイルにより電気代が高くなる可能性もゼロではありません。

難しいことを考えずに安心して切り替えたい方には、現在の大手電力会社の料金プランをベースに、安くなるシンプルなプランが向いているといえるでしょう。

視点②特典や付加価値で選ぶ

電気代の節約はもちろん嬉しいけれど、どうせならプラスアルファの楽しみが欲しい方は、特典や付加価値で選ぶとよいでしょう。

新電力会社の中には、ガスとのセット割引や、提携サービスのポイント還元、さらには特定の商品がもらえるなど、独自の特典を提供している会社が数多くあります。

自身の趣味やライフスタイルに合った特典を提供している電力会社を選ぶことで、節約以上の満足感を得られる可能性があります。

視点③料金プランの仕組みで選ぶ

電気の使い方を工夫して、ゲーム感覚で積極的に節約を楽しみたいという、少し上級者の方には、料金プランの仕組みで選ぶ視点もあります。

たとえば、電気の単価が市場価格に連動して変動する市場連動型プランです。

市場連動型のプランは、電気の市場価格が安い時間帯を狙い電気を使うことで、電気代を大幅に削減できる可能性があります。

ただし、価格が高騰するリスクも伴うため、メリットとデメリットを正しく理解したうえで、主体的に電気と向き合いたい方に適した選択肢といえるでしょう。

30秒でわかる！おすすめ電力プラン診断

おすすめの電力プランがわかる簡単な診断を紹介します。

いくつかの質問に答えるだけで、自身がどのタイプに当てはまるかがわかるため、、ぜひ試してみてください。

診断結果で自身のタイプがわかったあとは、次の章で紹介する具体的な電力サービスを参考に、最適なプランを見つけましょう。

診断結果別！2025年最新のおすすめ新電力サービス3選

診断結果に基づき、自身のライフスタイルや価値観に合った具体的な新電力サービスを3つ紹介します。

それぞれのプランの特徴やメリットを比較し、ぴったりの電力会社を見つける参考にしてください。

①お得電力：大手から乗り換えるだけで安くなる安心プラン

「お得電力」は、現在住まいの地域の大手電力会社を契約している方が、サービス内容を変えることなく電気代を安くできる、非常に分かりやすいプランです。

各地域の大手電力会社の料金プランを基準に、毎月固定でかかる基本料金と、使用量に応じてかかる電力量料金の両方が安くなるように設定されています。

そのため、一人暮らしの方から電気を多く使う家庭まで、幅広い方がメリットを実感しやすい特徴があります。

申し込みはWebサイトから最短5分で完了し、面倒な解約連絡も不要なため、とにかく手軽に電気代を安くしたい方に、まず検討していただきたいおすすめのプランです。

②のむシリカ電力：電気を使うほど健康応援特典がもらえるプラン

「のむシリカ電力」は、電気代の節約に加えて、人気の天然水「のむシリカ」が特典としてもらえる、付加価値の高いプランです。

料金は大手電力会社よりも安く設定されており、さらに前年度の年間電気料金に応じて「のむシリカ」がプレゼントされる仕組みです。

具体的には、電気料金5万円ごとに1箱が進呈され、さらに契約時にはもれなく1箱がもらえます。

電気を使いながら、同時に健康をサポートする商品を受け取れるため、とくに在宅勤務などで電気を多く使う家庭にはメリットが大きいでしょう。

節約にプラスアルファの楽しみが欲しい方に適したプランです。

③市場電力：電気の使い方を工夫して大幅節約を狙えるプラン

「市場電力」は、電気の単価が市場価格に連動して変動する市場連動型を採用した、上級者向けのプランです。

電気の単価は、日本卸電力取引所、通称JEPXの価格に連動して30分ごとに変わります。

一般的に電力需要が落ち着く春や秋、また太陽光発電量が増えて電力供給に余裕が出やすい昼間には単価が安くなる傾向があります。

たとえば日中の在宅時間が長い方は、安くなる時間帯に電気を多く使うことで大きな節約が期待できるでしょう。

一方で、冷暖房需要が高まる夏や冬には、料金が高騰するリスクもあるため注意が必要です。

リスクを理解したうえで、積極的に節電に取り組みたい方に適したプランといえるでしょう。

【実践編】見直しと併せておこないたい効果的な電気代の節約方法

電力会社の見直しは非常に効果的ですが、並行して日々の生活の中で少し工夫するだけで、さらなる電気代の節約につながります。

本章では、すぐに取り組める効果的な節約方法をいくつか紹介します。

消費電力の大きい家電TOP3の節約法

家庭の電気代で大きな割合を占めるのは、エアコン、冷蔵庫、照明の3つです。

エアコンは、環境省が推奨する室温の目安、夏季は28℃、冬季は20℃を意識するだけでも効果があります（設定温度ではありません）。

また、フィルターを月に1〜2回掃除すると、冷暖房の効率が上がり、無駄な電力消費を抑えられます。

冷蔵庫は、食品を詰め込みすぎないようにし、壁から適切な距離を保ち設置すると、放熱効率が上がり節電につながります。

照明は、古い白熱電球や蛍光灯を使用している場合、消費電力の少ないLED照明に切り替えることを検討しましょう。

参照：環境省「家庭部門のCO2排出実態統計調査　家庭のエネルギー事情を知る」

意外と見落としがち？契約アンペア数を見直す選択肢

意外と見落としがちなのは、電気の契約アンペア数の見直しです。

月々の電気料金は、電力会社との契約アンペア数に応じて決まるため、数値が大きいほど毎月支払う「基本料金」が高くなります。

そのため、現状の契約アンペアを適切な数値に下げることで、基本料金を下げられる可能性があります。

たとえば、子どもが独立して家族の人数が減ったなど、ライフスタイルの変化により一度に使用する電気の量が減った家庭が該当します。

家庭の電気使用状況を確認し、もし契約アンペア数が過剰である場合は、見直しを検討しましょう。

【知識編】そもそもなぜ電気代は高い？料金の内訳と高騰の理由

電気代が高いと感じる背景には、料金そのものの仕組みや、社会情勢が関係しています。

構造を理解すると、なぜ電力会社の切り替えが有効なのか、より深く納得できるでしょう。

電気料金は4つの要素で決まる

電気料金の請求書は、主に4つの項目で構成されています。

毎月固定でかかる基本料金、使った分だけかかる電力量料金*、燃料費の変動を調整する燃料費調整額、そして再生可能エネルギーを支えるための再生可能エネルギー発電促進賦課金です。

新電力への切り替えで主に安くなるのは、基本料金と電力量料金の部分にあたります。

参照：資源エネルギー庁「月々の電気料金の内訳」

電気代が高騰している主な原因

近年、電気代が上昇傾向にある主な原因は、世界的な燃料価格の変動です。

発電に必要な天然ガスや石炭などの価格が上昇すると、それが燃料費調整額として電気代に反映されます。

こうした状況を受け、政府は物価高騰への対策として「電気・ガス料金負担軽減支援事業」を実施しています。

たとえば2025年夏期には、7月使用分から9月使用分にかけて、家庭向けの電気料金（低圧）に対し、1kWhあたり2.0円から2.4円の値引きがおこなわれます。

支援を受けるための申請手続きは不要です。

しかし、補助金はあくまで一時的な措置であり、今後の動向は不透明といえるでしょう。

大手電力会社でも値上げが相次いでいる今だからこそ、補助金に頼るだけでなく、少しでも安い料金プランを提供している電力会社へ見直すという、根本的な対策が重要性を増しています。

参照：資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援」

賃貸住宅やマンションでも切り替えは可能か？

賃貸住宅や分譲マンションに住んでいる場合でも、電力会社の契約は各世帯ごとにおこなうため、原則として自由に切り替えが可能です。

大家さんや管理会社の許可を得る必要も、基本的にはありません。

ただし、建物全体で電気を一括契約している高圧一括受電方式のマンションの場合は、個人での切り替えができないケースがあります。

自身の住まいがどちらの契約形態かわからない場合は、一度管理会社や大家さんに確認しておくとより安心です。

解約金（違約金）はかかるか？

電力会社や契約する料金プランにより、契約期間の途中で解約すると解約金、または違約金が発生する場合があります。

契約してから後悔しないためにも、申し込みの前には公式サイトで、契約期間の縛りや解約金の有無、また金額について、自身の目で十分に確認しておきましょう。

事前に条件を把握しておけば、安心してサービスを選べます。

オール電化住宅でも切り替えは可能か？

オール電化住宅に住んでいる場合でも、電力会社の切り替えは可能です。

ただし、オール電化住宅は夜間の使用量が多いなど、特有のライフスタイルに合わせた専用の料金プランで契約しているケースが一般的です。

新電力会社により、オール電化専用プランを用意していない場合もあります。

切り替えることで電気代が高くなる可能性もあるため、検討している電力会社に、自身の住宅に合ったプランがあるか事前に確認しましょう。

申し込み手続きには何が必要か？

新しい電力会社への申し込み手続きには、現在契約中の電力会社から毎月送られてくる電気「ご使用量のお知らせ」、いわゆる検針票を用意すると非常にスムーズです。

検針票には、申し込みの際に必要となる「供給地点特定番号」や「お客さま番号」といった重要な情報が記載されています。

もし検針票がWeb明細が手元にない場合は、契約中の電力会社のカスタマーセンターに問い合わせることで、必要な情報を確認できます。

まとめ：電気代を安くする結論と具体的なアクション

本記事では、電気代を安くするための日々の節約術から、根本的な解決策である電力会社の切り替えまで、具体的な方法を解説しました。

さまざまな方法がありますが、最も効果が期待できるのは、やはり電力会社の切り替えです。

電気の品質や安全性は変わらず、手続きも簡単であるため、過度に心配する必要はありません。

大切なのは、自身のライフスタイルに合った料金プランを正しく選ぶことです。

ぜひ本記事で紹介した選び方や、分かりやすい料金プランが魅力のお得電力などのサービスを参考に、無理なく続けられる電気代の節約をはじめてみましょう。

＜参考＞
お得電力
市場電力
のむシリカ電力